AI機をコントロール!?(2/2) ~Traffic Optimizer for FSX/P3D~
2015/03/29 Sun. 18:59:53
前回の記事 AI機をコントロール!?(1/2) ~AI Controller 1.4 Beta~ に続いて、同様にフリーウエアである「Traffic Optimizer for FSX/P3D」を取り上げてみようと思います。
Traffic Optimizer の機能としては、AI機の出現する数を制御して、その結果FSXのAI機による負荷を軽減しようとするものです。
FSXも最近のハイエンドPCを使えばそこそこの描写の滑らかさでフライトできるようになりました。しかしながら、FSdreamteamの巨大空港シーナリやテクノブレインの羽田空港と、PMDGのNGX、777などの、重量級の機体の組合せ、さらにそこへ大量のAI機を出現させるとなると、満足なフレームレートを得ることができません。
このようなアドオンの組合せでは、AI機を極端に減らす、またはなくしてしまえば、程々のフレームレートは得られます。
しかし、一度AI機が盛り沢山で華やかは空港ターミナルを見てしまうと、AI機の出現率を減らすことはとても残念に思えることです。
AI機の出現率のコントロールは World of AI などによるAI機はについてはFSXのメニューから、Ultimate Traffic 2 についてはUltimate Traffic 2 のコントロール画面で行います。FSXでは、これらの出現率のコントロール方法では、その時間に設定されたスケジュールの各便に設定された出現率に従って、一律にAI機の数を表示させるという処理を行っています。(←分かりにくい表現ですが。。)
平たく言えば、遠くを飛行している機体、隣に駐機している機体など、そんなことを考慮なしに、一律にAI機のスケジュールから削減するというやり方です。
このソフトTraffic Optimizer はあらかじめ設定した出現するAI機の数を元に、プレイヤーの機体から相対的に、遠くのAI機から削減する方法をとる事を特徴としています。
ですので、極端にAI機の出現数を減らさなければ、空港ターミナル内に駐機している機体の数が減ってしまうことはありません。
このAI機を選択的に消去する方法は、とても理にかなった手法に思えます。自分の機体からは見ることのないAI機の存在など、無くても良いことだからです。
同じような機能としては「Ultimate Traffic 2」にもあります。
Target FSX Frame Rate という設定項目ですが、これはその名の通り、設定したフレームレートが出るように、AI機の出現数を Ultimate Traffic 2 が制御する機能です。必要なフレームレートを得るためにAI機をコントロールするという方法は、こちらも理にかなった方法とも思えますが、実際に使ってみると、あまり有効に機能しているとは思えません。
たとえば、重たい空港とPMDGの機体の組合せを想定して12fpsと設定しても、それを下回るFPSになります。そしてそのうちにAI機がだんだんいなくなり、気が付いたときには、誰もいない空港ターミナルになっていたりしました。これは、FSXの環境によっても挙動は異なると思いますし、設定の仕方で結果も異なったものになるのかも知れません。
さて、能書きはこの程度にして、Traffic Optimizer for FSX/P3D を使用してみた結果です。
Traffic Optimizer for FSX/P3D は、AVSIMのFSX Forum内にスレッドが立っていて、そこからファイルのダウンロード先がリンクされています。もともとP3DのForumで紹介されていたソフトウエアです。
テスト環境としては、テクノブレインのRJTT2でPMDG NGX、羽田が込み合うPM6:00頃、AI機はUltimate Traffic 2 (出現率60%)によるものがメインで、あとはテクノブレインの政府専用機など、Ultimate Traffic 2によらないAI機も幾つか存在しています。
上記の設定での、FSXの画面です。
Traffic Optimizer を起動すると、次のようなウインドウが立ち上がります。
ここで、
Target Count : 25
Target Count (Boats) : 10
としてみました。
Target CountはAI機の出現数、Target Count (Boats)は船の出現数です。
Preserve Airport Trafficをチェックしておくと、Depature Airportで設定した空港内のトラフィックは、そのままで削減しない設定となります。(こここではRJFFとしてますが、誤記で、後の動作確認時にはRJTTと修正しています)
ここで出現数と表現していますが、Traffic Optimizer では、FSXが本来出現させるAI機の数から、Traffic Optimizer で設定された出現数になるよう、AI機をプレイヤーの機体から遠い順に消して行く、といった処理を行うので、削減されずに表示されるAI機の数というのが正しい表現です。
次に、Traffic Optimizer のOptimize をクリックすると処理が始まります。
すると、その時点で存在していたAI機”52機”から、”27機”削減され、設定したTarget CountによるAI機の数”25”になりました。下の画面内 Last Count と Last Deleted が、その結果を示しています。
このOptimizeの処理そのものは一瞬に終わり、FSXが一瞬引っかかるといったようなことは無く、動作に影響を与えてる様子は感じられません。
この処理の様子を動画にしました。このAI機のモニタには今回PRO-ATC/Xを使用しました。
Optimize を実行するとフライトしているAI機が消えることが確認できます。そして、しばらくすると、またAI機が現れ、またしばらくすると、フライトしているAI機が消えるといったことを繰り返し行われます。
ウインドウ内のConsoleには、動作状況がモニタされます。
RJTT周辺にはBoatは存在しないようで、Traffic Optimizer の船に対する効果は確認できませんでした。
さて、AI機を減らすことによるFPSへの効果ですが、今回のテスト環境によるものなのか、はっきりとはありませんでした。
しかし、Traffic Optimizer を使用して数フライトした結果、私がTraffic Optimizer が効果はありと感じています。それは空港到着時のFPSの劣化に関してです。ここからは私の感想によるものですが、FSXでは同じ空港で同じ機体でも、離陸時と着陸時では、フレームレートが異なります。着陸時には大きくFPSがダウンする現象があります。この現象の原因の一つとしてAI機が大きく関与しているのでは感じています。まったくの想像ですが、飛行している間にAI機の数も増え、それにまつわる処理のオーバヘッドやメモリ空間の圧迫などが原因しているのではないかと想像しています。
Traffic Optimizer を使うことによって、着陸後のフレームレートの悪化が、抑制された感じを受けています。
これと同様な現象として、FSX立ち上げ後、離陸せずに空港にとどまっていても、フレームレートは落ちて行くことがありますが、Traffic Optimizer を起動しておくと、そのような現象も緩和されているように感じています。
これらは全くの妄想なので、事実はどうなのかは判りませんww
Traffic Optimizer には以下のような機能があります。
こちらはMAP表示で、AI機の数と位置を表示することが出来ます。ただし、AI機はスタティックに表示されるだけで、この画面内では動きません。
こちらはAircraft Browser。今のところLoadをクリックしても何も起きませんが、そのうちに何かしらの機能が追加されるのでしょうか。。
ということで、Traffic Optimizer について紹介してきました。
このソフトウエアは現状でも実用に耐えうる安定性を持っています。その動作がFSXに悪影響を与えてる様子もありませんので、常用させてもらおうと思います。
前述した妄想の件ですが、FSXのフレームレートが徐々に落ちて行く現象について、どなたか原因をご存知でしたら教えて頂けないでしょうか・・・。
おしまい。
(関連ページ)
AI機をコントロール!?(1/2) ~AI Controller 1.4 Beta~
Traffic Optimizer の機能としては、AI機の出現する数を制御して、その結果FSXのAI機による負荷を軽減しようとするものです。
FSXも最近のハイエンドPCを使えばそこそこの描写の滑らかさでフライトできるようになりました。しかしながら、FSdreamteamの巨大空港シーナリやテクノブレインの羽田空港と、PMDGのNGX、777などの、重量級の機体の組合せ、さらにそこへ大量のAI機を出現させるとなると、満足なフレームレートを得ることができません。
このようなアドオンの組合せでは、AI機を極端に減らす、またはなくしてしまえば、程々のフレームレートは得られます。
しかし、一度AI機が盛り沢山で華やかは空港ターミナルを見てしまうと、AI機の出現率を減らすことはとても残念に思えることです。
AI機の出現率のコントロールは World of AI などによるAI機はについてはFSXのメニューから、Ultimate Traffic 2 についてはUltimate Traffic 2 のコントロール画面で行います。FSXでは、これらの出現率のコントロール方法では、その時間に設定されたスケジュールの各便に設定された出現率に従って、一律にAI機の数を表示させるという処理を行っています。(←分かりにくい表現ですが。。)
平たく言えば、遠くを飛行している機体、隣に駐機している機体など、そんなことを考慮なしに、一律にAI機のスケジュールから削減するというやり方です。
このソフトTraffic Optimizer はあらかじめ設定した出現するAI機の数を元に、プレイヤーの機体から相対的に、遠くのAI機から削減する方法をとる事を特徴としています。
ですので、極端にAI機の出現数を減らさなければ、空港ターミナル内に駐機している機体の数が減ってしまうことはありません。
このAI機を選択的に消去する方法は、とても理にかなった手法に思えます。自分の機体からは見ることのないAI機の存在など、無くても良いことだからです。
同じような機能としては「Ultimate Traffic 2」にもあります。
Target FSX Frame Rate という設定項目ですが、これはその名の通り、設定したフレームレートが出るように、AI機の出現数を Ultimate Traffic 2 が制御する機能です。必要なフレームレートを得るためにAI機をコントロールするという方法は、こちらも理にかなった方法とも思えますが、実際に使ってみると、あまり有効に機能しているとは思えません。
たとえば、重たい空港とPMDGの機体の組合せを想定して12fpsと設定しても、それを下回るFPSになります。そしてそのうちにAI機がだんだんいなくなり、気が付いたときには、誰もいない空港ターミナルになっていたりしました。これは、FSXの環境によっても挙動は異なると思いますし、設定の仕方で結果も異なったものになるのかも知れません。
さて、能書きはこの程度にして、Traffic Optimizer for FSX/P3D を使用してみた結果です。
Traffic Optimizer for FSX/P3D は、AVSIMのFSX Forum内にスレッドが立っていて、そこからファイルのダウンロード先がリンクされています。もともとP3DのForumで紹介されていたソフトウエアです。
テスト環境としては、テクノブレインのRJTT2でPMDG NGX、羽田が込み合うPM6:00頃、AI機はUltimate Traffic 2 (出現率60%)によるものがメインで、あとはテクノブレインの政府専用機など、Ultimate Traffic 2によらないAI機も幾つか存在しています。
上記の設定での、FSXの画面です。
Traffic Optimizer を起動すると、次のようなウインドウが立ち上がります。
ここで、
Target Count : 25
Target Count (Boats) : 10
としてみました。
Target CountはAI機の出現数、Target Count (Boats)は船の出現数です。
Preserve Airport Trafficをチェックしておくと、Depature Airportで設定した空港内のトラフィックは、そのままで削減しない設定となります。(こここではRJFFとしてますが、誤記で、後の動作確認時にはRJTTと修正しています)
ここで出現数と表現していますが、Traffic Optimizer では、FSXが本来出現させるAI機の数から、Traffic Optimizer で設定された出現数になるよう、AI機をプレイヤーの機体から遠い順に消して行く、といった処理を行うので、削減されずに表示されるAI機の数というのが正しい表現です。
次に、Traffic Optimizer のOptimize をクリックすると処理が始まります。
すると、その時点で存在していたAI機”52機”から、”27機”削減され、設定したTarget CountによるAI機の数”25”になりました。下の画面内 Last Count と Last Deleted が、その結果を示しています。
このOptimizeの処理そのものは一瞬に終わり、FSXが一瞬引っかかるといったようなことは無く、動作に影響を与えてる様子は感じられません。
この処理の様子を動画にしました。このAI機のモニタには今回PRO-ATC/Xを使用しました。
Optimize を実行するとフライトしているAI機が消えることが確認できます。そして、しばらくすると、またAI機が現れ、またしばらくすると、フライトしているAI機が消えるといったことを繰り返し行われます。
ウインドウ内のConsoleには、動作状況がモニタされます。
RJTT周辺にはBoatは存在しないようで、Traffic Optimizer の船に対する効果は確認できませんでした。
さて、AI機を減らすことによるFPSへの効果ですが、今回のテスト環境によるものなのか、はっきりとはありませんでした。
しかし、Traffic Optimizer を使用して数フライトした結果、私がTraffic Optimizer が効果はありと感じています。それは空港到着時のFPSの劣化に関してです。ここからは私の感想によるものですが、FSXでは同じ空港で同じ機体でも、離陸時と着陸時では、フレームレートが異なります。着陸時には大きくFPSがダウンする現象があります。この現象の原因の一つとしてAI機が大きく関与しているのでは感じています。まったくの想像ですが、飛行している間にAI機の数も増え、それにまつわる処理のオーバヘッドやメモリ空間の圧迫などが原因しているのではないかと想像しています。
Traffic Optimizer を使うことによって、着陸後のフレームレートの悪化が、抑制された感じを受けています。
これと同様な現象として、FSX立ち上げ後、離陸せずに空港にとどまっていても、フレームレートは落ちて行くことがありますが、Traffic Optimizer を起動しておくと、そのような現象も緩和されているように感じています。
これらは全くの妄想なので、事実はどうなのかは判りませんww
Traffic Optimizer には以下のような機能があります。
こちらはMAP表示で、AI機の数と位置を表示することが出来ます。ただし、AI機はスタティックに表示されるだけで、この画面内では動きません。
こちらはAircraft Browser。今のところLoadをクリックしても何も起きませんが、そのうちに何かしらの機能が追加されるのでしょうか。。
ということで、Traffic Optimizer について紹介してきました。
このソフトウエアは現状でも実用に耐えうる安定性を持っています。その動作がFSXに悪影響を与えてる様子もありませんので、常用させてもらおうと思います。
前述した妄想の件ですが、FSXのフレームレートが徐々に落ちて行く現象について、どなたか原因をご存知でしたら教えて頂けないでしょうか・・・。
おしまい。
(関連ページ)
AI機をコントロール!?(1/2) ~AI Controller 1.4 Beta~
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